ジンバブエでの生活の事や途上国や日本の教育政策の事について書いています(ここでの見解は個人の見解であり、所属団体の見解ではありません)
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 日本に留学生はどれぐらい来ているのか?(Education at a Glanceから②)
2012年10月17日 (水) | 編集 |
引き続き、ジンバブエ出発までEducation at a Glanceに掲載されている面白い教育データを紹介していこうと思います。今回は、日本に来ている留学生に焦点を当ててデータを紹介します。とは言うものの、「日本に来る留学生」は少し背景知識がないと解釈が難しくなるので、Education at a Glanceでこのデータを取り扱った章(C4、P360-P381)の内容を少し紹介しておこうと思います。

「まず、この10年間で全世界で大学に通う学生数は1億人から1億7700万人へと77%も増加し、留学生の数も210万人から410万人へとほぼ倍増しました。留学生の40%はEUで、21%は北米で学んでいますが、この10年間でアメリカが大幅にシェアを減らしたように、留学生の行き先もこの10年間で大きく変化しています。」

「そして、留学先の決め手となる要因として次のようなものがあります→①教授言語:世界中で広く使われていたり、国連公用語などに指定されている、英語・フランス語・スペイン語で授業を行っている国はより多くの留学生を集めやすい。特に英語が顕著で、オーストラリアなんかがこの恩恵を受けて多くの留学生を集めている。②大学教育の質:特に言及するまでもない。③授業料:そもそもの授業料の多寡に加えて、留学生と自国生の間で授業料に差があるかどうかも一つのポイントとなる。④移民政策:学位取得後、その国に残って仕事ができるのかどうか。⑤その他:自国以外での取得単位や学位の扱い、その国の経済状況、提供されているプログラムの独自性、地理などなど。」



といった辺りを背景知識として持っておくと、データの読みやすさが格段に違ってくると思います。ちなみにですが、上記の点に関して日本は、①教授言語は主に日本語であり、言語的には留学生を獲得するにはかなり不利。②評価が難しいです。。。③EU諸国と違って、留学生に対して差別的な授業料体系は取っていない。むしろ、本編でも言及されていたように、留学生に対する奨学金は充実している方。④私の専門外なのでちょっとよく分かりません。。。⑤日本はこの20年間経済状況が悪かった・他のOECD諸国から地理的に遠い。といった感じで、留学生を獲得するのに有利な点もあるが、かなり不利な点が多いといった感じです。では、データはどのようになっているでしょうか?

プレゼンテーション6

上記の図は、全世界の留学生たちがどこの国に留学しているのかのシェアを表したデータです。やはり、アメリカ・イギリス・オーストラリア・カナダといった英語圏の国が上位に入り、公用語としている国がかなり多いフランスなんかも上位に来ています。さて、日本はというと、3.4%のシェアを誇っています。アメリカの1/5、イギリスの1/4の人数しか日本に留学に来る学生はいないので、少ないように思うかもしれません。しかし、本編でもくり返し善戦していると言及されているのですが、先ほど紹介したディスアドバンテージを考慮するとかなり善戦している方だと考える事が出来ます。

プレゼンテーション7


次は少し見る角度を変えて、各国の高等教育に占める留学生の割合です。色の内訳は自国に来ている留学生がどの教育段階に就学しているのかを示したものです。グラフの右側の国と左側の国は直接比較はできないので注意をしてください。この図では留学生が数多くやってきている日本もアメリカも、高等教育における留学生の割合が低い方に位置しています。これはどういう事でしょうか?これは、人口規模と就学率の差によるものです。

留学者数を式で表すと、高等教育就学年齢人口×高等教育就学率×留学生の割合=留学者数、となります。具体的な数字を使って考えてみると、仮に高等教育就学年齢人口が1000万人、高等教育就学率50%のA国と、高等教育就学年齢人口が500万に、高等教育就学率50%のB国があったとします。どちらの国も高等教育における留学生の割合が10%だったとします。A国には1000万人の50%、すなわち500万人の学生がいて、その中の10%が留学生なので、留学生は50万人いる事になります。B国には、500万人の50%、すなわち250万人の学生がいて、その中の10%が留学生なので、留学生が25万人しかいない事になります、といった感じです。このように、留学生の割合が低くても、就学年齢人口と就学率が高ければ留学生数は多い、という事になります。



これらのデータを総合して考えると、日本は確かにその背景を考慮すると、留学生獲得で高いシェアを誇っていると考えられます。しかし、日本の短大・大学・大学院生に占める留学生の割合は5%以下であり、もう少し頑張る事が出来るものだと思います。ただ、留学生の割合が同程度のアメリカと比べると、留学生の一定割合が大学院ではなく短大に行っており、頭脳流出(Brain Drain)・頭脳獲得競争という事を考えると、より優秀な学生を大学院レベルへ留学させるように努力した方が良さそうです。

ちなみに、アメリカは思ったほど留学生割合が高くなくてびっくりしました。。。そういえば、博士課程の学校見学に行った時に学生の90%近くがアメリカ人と聞いて驚いたし、教育学部といってもやる事は殆どアメリカの教育だと聞いてちょっとがっかりしたのを思い出しました。いつか留学する機会があった時に、国際機関のノンネイティブ英語に慣れ親しんでしまっている私が、バリバリの米語で繰り広げられるディスカッションについて行けるのか、ちょっと不安になります。。。。。

それにしても私は一体いつになったらジンバブエに到着できるのでしょうか。。。
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コメント
この記事へのコメント
意外に多い
 へえ、意外に日本への留学生って多いんですね。
2012/10/18(木) 21:24:52 | URL | shira #-[ 編集]
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