ジンバブエでの生活の事や途上国や日本の教育政策の事について書いています(ここでの見解は個人の見解であり、所属団体の見解ではありません)
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 日本の女性の労働を他の先進諸国と比べてみた。
2011年05月26日 (木) | 編集 |
平成21年度の日本の女性の雇用の状況に関するレポートが厚生労働省の方から発表されました→http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/josei-jitsujo/dl/09c.pdf

丁度ジェンダーの制度政策国別評価の仕事をしている真っ最中で、ちょっと頭がジェンダーモードなので、ついでに日本の女性の労働状況を先進諸国(アメリカ・イギリス・ドイツ・デンマーク・カナダ・OECD平均)と比べてみようと思います。国のチョイスには特に深い意味は無くテキトーに選んだので、他の国と比べてどうか?というのがありましたら、この記事のデータの全てのソースである世銀の。World Development Indicatorsの方まで出向いて頂いて、色々調べてみてください。



まずは、労働の量に関する労働参加率から見てみます。報告書では年齢別の労働参加率を出していて、下の通りです↓↓
Slide1.jpg

日本は長年女性のM字型の労働参加率(結婚・出産によって25-34で急激に低下する)が問題とされてきましたが、これを見ると解消されつつあるようです。報告書も下のグラフの通り、25-34才の既婚者女性の労働参加率の上昇に言及しています。まあ、この世代の女性の未婚率の上昇や、35歳以上女性の労働参加率は殆ど変わってないから第一子の出産時平均年齢がこの10年で2歳増加した(27.5才→29.5才)事の方が大きいんじゃないのか?ってのはきっと僕の穿った見方ですね。。。↓↓
Slide2.jpg



次にこれが先進諸国と比較してどうなのか?という辺りを見てみようと思います。↓↓
Slide3.jpg

2009年時点で女性の労働参加率が60%前半なのは日本だけ、という所から見て取れるとは思いますが、ミーティングでも度々言及されるように、日本の女性の労働参加率は低いです。80年代に他の国々で女性の労働参加が飛躍的に伸びたのに対して、日本はその伸び率が小さかったのが1つの原因と考えられます。また、確かに日本でも女性の労働参加が進んでいるのですが、未婚率の上昇分を考えるとなんとも心もとない値かな…、と思います。

日本は後期中等教育の修了率が高くて凄い(=日本では女性も殆ど高校を卒業している)、と評判ですし、女性の高等教育進学率も目を見張るものがありますが、イマイチそれが労働には結びついていないようです。。。まあ、ポジティブに解釈すれば、「日本では手段としての教育だけでなく、教育そのものを目的として見れるんだよ、凄いでしょー!」、と…捉えられ…ればいいなぁ…。



次に、労働の質的な側面を示す指標を幾つかご紹介しようと思います。

まずは、Part time labor among total female employmentを見てみます↓↓
Slide4.jpg

ドイツ・イギリスがかなり目立ちますが、日本もOECD諸国の平均よりも10%近く相当高く、女性のフルタイム労働が少ないという事が読み取れます。男女共同参画、と銘打つぐらいならもう少し頑張って欲しいところですね。



次はunder employmentです。under employmentとは平たく言ってしまえば、学歴に見合っていない低レベルな職業についている労働者の割合です。↓↓
Slide5.jpg


これは、残念ながら比較した国の中では日本がワーストです。確かに、日本の女性の高学歴化は進展していますが、それが上手く労働市場に結びついていない事はここからも明らかと言えるでしょう。労働経済は専門ではないのであれですが、昔記事にした通り→http://juliasannokainushi.blog31.fc2.com/blog-entry-55.html、学歴の中身に問題があるんじゃないかなー?と思います。



最後に、管理職に占める女性の割合を見ます↓↓
Slide6.jpg


この指標に関して言えば、言葉を失ってしまいますが…、むしろお見事!と言える位にぶっちぎりで日本はダメダメです。大体の国が30%以上あるのに対して日本は10%。



日本では女性の労働参加が進んでいない事が、人口減少・少子化との絡みで問題にされる事がしばしば見られるのですが、それに加えて女性の労働の質にも問題がある事が分かるかと思います。

日本の男性は家事育児をしないというのはデータ的にもはっきりと出ているのですが、裏を返すと家事育児をしなくてもいいような健康な男性しか働けない、管理職に就けない、フルタイムで働けない、とも考えられます。それと同時にunder employmentの割合からも分かるように、女性がキャリアを考えていくうえでもう少しクレバーな学歴の選択をしていく必要もあるかと思います。

労働の需要側・供給側双方とその周りの環境(保育園の整備など)の改善が求められると考えます。

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